2017/07/26 18:22

サルスベリ(百日紅)【チカレッド】:夏から初秋に掛けて鮮やかな紅色の花を咲かぜ続ける、矮性サルスベリ
学名:Lagerstroemia indica "Chica Red"
樹高:約1m前後。※仕立て方等により異なるので目安。
樹形:立性。小高木である通常のサルスベリをそのまま小さくしたような矮性種。
葉色:濃緑色。新芽は赤色を帯びる。
剪定・刈込:冬か初春の落葉期が適期。矮性種なので、剪定の手間は少ない。
病気:うどんこ病。通風と採光を良くして予防。銅水和剤等の殺菌剤を初夏から秋に掛けて散布すると尚良い。冬は石灰硫黄合剤。病変部を切除する。
害虫:強い。アブラムシやカイガラムシが付く場合がある。スミチオン等の殺虫剤散布。
日照:日向を好む。半日陰でも生育するが、病害虫の予防の為にも、日向で育てたい。
成長:やや遅い。
耐寒性:強い。植栽可能範囲は、北海道南部以南。
耐暑性:強い。
施肥:2月と9月に緩効性肥料。


【育て方の備考】


・うどんこ病に注意。枝葉や蕾が小麦粉を塗したように白くなり、生育を阻害される。カビの一種が原因であり、降雨の少ない年は特に発生し易い。主に初夏から秋に掛けて発生。樹木が枯れる事は少ないが、成長が鈍るほか、開花を妨げることがある。予防と治療方法として、銅水和剤等の殺菌剤を晩春から秋に掛けて散布すると良い。冬は石灰硫黄合剤の散布する。薬剤の他、水で薄めた食酢や重曹も効果があるといわれる。



・アブラムシやカイガラムシが付くことがある。アブラムシは特に新梢に付き易い。放っておくと、排せつ物からスス病を発生させる。害虫を発見次第、スミチオン等の殺虫剤を散布する。カイガラムシは使い古した歯ブラシ等でこそぎ落としても良い。



・風通しの良い日向で健康に育てると、病害虫の予防に効果がある。込み合った枝葉を剪定で整理し、通風と採光を良くすると良い。



・毎年同じ箇所を剪定していると、その箇所が瘤状になり見栄えが悪くなる事がある。偶に剪定箇所を少しずらすと良い。



【概要】

サルスベリ(Lagerstroemia indica )はミソハギ科サルスベリ属の落葉小高木で、樹高がおおよそ3~7mほどになる。
7月から9月頃の百日以上に掛けて、縮緬状の皺のある花を咲かせ続ける。この事から、百日紅(ヒャクジツコウ)とも呼ばれる。
チカレッドはサルスベリの矮性種で、育て方や仕立て方等にも依るが、樹高が1~1.5mほどに収まる。

小さい庭木として仕立てたい場合は勿論、特に鉢植えとして、ベランダや盆栽等に向く。
同じ矮性サルスベリのチカソーは花も葉も小さいが、チカレッドは花や葉の大きさはそのままに、樹高を小さくしたような印象。

花は鮮やかな紅色。原種のサルスベリとは違い、幼苗の頃から花付きが良い。






通常のサルスベリは、現代の住宅事情では大きすぎる場合もあるが、チカレッドは大きくなり過ぎて

困る事がなく、小さめの庭木や鉢植えに向き、花付きも良い。現代の園芸事情に適したサルスベリと

いえよう。



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